気になる場所

東証ARROWS -ガラス張りの空間-

歴史的空間に最新設備を取り入れた不思議な空間。
東証ARROWSのマーケットセンターはテレビ等の各メディアなどでも頻繁に見ることができますが、筒状のガラス張りの象徴的な空間です。それは、外部からも市場の透明性や公平性を確認できるというコンセプトからだそうで、そして、その上部にはその時々刻々の取引状況が表示される電光掲示板が回転しています。その時の取引内容が流れているわけで、その回転の速さは取引の量に応じて8段階に切り替わるそうです。
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また、このガラス張りの空間は、音が外部に漏れないよう、同時に外部からのチリなどによる精密機器への影響を考えて密閉度が高い構造になっているからなのかもしれませんが、その内部からはほとんど音が漏れてきません。音もなくスタッフの方がパソコンに向かい取引状況をチェックし働いている様子だけを見ていると、宇宙船の中の鳥小屋のような、なんか不思議な雰囲気です。また、電光掲示板の上部にはクラシックな雰囲気のコーブ天井と装飾モールディング。白色の明るい間接光が印象的です。このクラシックさと設備や情報機器の先進性のアンバランスがクールな感じさえもします。きっと、これらは一日中パソコンのモニターと向かい合ってる人たちの目や体に疲れを起こしにくく、作業性を高める優しさが配慮やノウハウが詰めこまれているのだろうなと感じます。
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下の写真は受付から見学スペースへ行くまでのロビーです。
やはり、天井の間接光が印象的な空間です。天井の白色とエスカレーター手摺部分の青色の間接光がクールさとモダンさを漂わせます。人影が少なく静かなたたずまいと、グレー調でシンプルな空間は神殿のようであり、神聖さと神秘さを感じます。
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この扉はメインエントランスの扉です。新しい扉だとは思いますがクラシカルな装飾の文様や彫刻が施され、いかにも分厚い金属の扉は重量があって頑丈に見えます。重い金庫の扉の様で、扉の中ではたっぷりと金塊が貯蔵されているような、さらに、賭場の怪しい密室感をを連想しませんか。扉の意匠ひとつからでもいろいろな想像が膨らんでいきます。
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深谷市の偉人、渋沢栄一翁らによって明治11年(1878)に日本最初の証券取引機関が東京株式取引所(現在の東京証券取引所)が設立されました。そして、平成25年に東京証券取引所グループと大阪証券取引所(現大阪取引所)との経営統合されJPX(日本取引所グループ)が誕生します。
東京証券取引所は、大阪、名古屋と共に日本の三大市場と言われ、そのうち東京で国内株式取引売買額の99%以上を占めています。また、東京証券取引所は、ニューヨーク、ロンドンのそれらとならび「世界三大市場」といわれ、日本経済の停滞が騒がれ世界における日本の位置づけが低下しつつあるでもその規模や影響力は世界経済の中枢を担っています。なお、証ARROWSはJPX(日本取引所グループ)の東京証券取引所内にある情報提供スペースの事だそうです。

ちょっと余談ですが、建物の外壁には兜町周辺の歴史的建造物が案内されていました。
兜町は現在では株式取引所(現東京証券取引所)をはじめ、数多くの日本有数の歴史ある上場企業があって、日本経済の中心地です。そのスタートは明治維新において、深谷市出身の偉人、澁澤栄一翁が中心となって明治6(1873)年に現在の兜町に日本最初の近代的な銀行「第一国立銀行」を設立し発展してきました。
澁澤栄一翁は幕末に渡欧し西欧の最先端の経済制度を学び、帰国後、その体験と知識を活かし、新らしい日本の基盤となる制度作りに尽力し、約500にものぼる株式会社の設立・育成とともに、学校や病院など約600の社会・公共事業の育成・推進にも力を注ぎ、近代日本社会・経済の基礎作りに大きな貢献をした人物です。
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1980年代のバブルの頃は本当に賑やかで活気があった日本橋兜町。しかし今では、お昼休みや終業後のアフターファイブ以外は人影も少なくなり、ビルとビルの谷間の日影が目立つような街になったのも事実です。明治時代からの日本の発展を支え栄華盛衰を目の当たりにしてきて、そして再び、日本の経済の最先端の情報・技術のある街「兜町」。街の歴史はいきているのだなぁと思う散策でした。

公式ホームページの見学案内はこちらを御確認下さい。

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by atelierKC | 2018-05-25 15:18 | 気になる場所

埼玉を愛する情熱の空間創造家がマチでみつけた気になるデザイン・モノ・お店を紹介します


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